本人が希望する葬儀を家族に伝えていた場合、実際にそれを行うことになってしまう前に、本人の希望をかなえてくれる業者を探すことが必要になります。信頼できる業者に出会えたときには、担当者に希望を伝え、よく相談をして、早めに準備をすることが大切です。
生きているうちから葬儀の準備をすることは不謹慎だとされていた時もありましたが、今は時代も変わり、むしろそれが親であれば、親の気持ちを汲んで大切にしているという印象にさえなり得ます。亡くなった後、病院で勧められた業者に考える余裕もなくすべてを取り仕切られてしまい、精神的にも、費用の面でも後悔することになったということもあります。
悔いを残さないためにも、事前の準備は必要だといえます。悔いを残さないということは、生前に聞いていた本人の希望通りに行うということに他なりません。
現代社会における家族形態の変化や少子高齢化などの影響で、葬儀に対する意識もまた変化しています。それに伴って最近では、家族葬や直葬、自由葬という形のお葬式が注目されています。家族や親族、それにごくごく親しい友人などと一緒に送るのが家族葬です。
お通夜も告別式もせずに火葬のみを行うことを直葬といいます。また、自由な形で故人の人柄を感じることができるお葬式が自由葬です。いずれの形も一般的な葬儀のように形式や世間体を重視することなく、故人の意志を大切にして、最後の時間を過ごして見送りたいという希望のあらわれとなっています。
形式にとらわれることがない形は、簡素に見送る形となり、それは本来の葬儀の原点に戻った形だということもできるかもしれません。この３つに共通するのは、新しい形だということです。これは、まだなじみがない形ともいえることなので、周囲に理解してもらえるように、きちんと話をすることも必要になります。
人が亡くなることは、突然の場合も多く、その後どうしたらよいのか戸惑ってしまうケースもあります。まずは、葬儀の式場を決める必要があります。式場によって、規模やプランも様々です。担当の方に、相談にのってもらいながら決めていきます。
また、相場もわからない方多いでしょう。ですから、一つの式場だけでなく、何社からか見積りをとって、金額や内容、サービスを見比べる必要があります。そこで、必要な規模で予算内に収まる式場を選びます。また、親身になって相談に乗ってくれるというのも大切なことです。
大切な方を亡くしてしまい、落ち込んでいるところに、つけこむ業者も中にはいるので注意しなくてはなりません。事前に金額をきちんと伝えない業者や親身になってくれないような業者はあとあとトラブルにもなりかねないので避けましょう。